太陽光発電設備を導入し、災害時に避難所として機能するスポーツ施設に

事例紹介

太陽光発電設備を導入し、災害時に避難所として機能するスポーツ施設に

サービス業 株式会社ロンド・スポーツ

所在地 東京都東村山市栄町1-28 ロンドプライムコート2階
従業員数 366名
業種 生活関連サービス業
導入したサービス太陽光発電システム
施工内容太陽光発電(PPA)設備設置
施工時期 2024年3月1日~2024年4月5日

今回は「株式会社ロンド・スポーツ」様と取り組んだ、太陽光発電設備の導入による電力削減の事例を紹介します。

PPAによる太陽光発電が使用電力量を抑え、災害時に地域の避難所として機能する施設づくりを進めるきっかけになったケースについて、事業開発室の中桐敏雄さんにお話をお伺いました。

太陽光発電設備の概要

太陽光発電設備 設置施設

・ロンドフィットネスクラブ 東村山

・ゴルフプラザフォレスト

・ZENGOLF RANGE 久米川

・ロンドフィットネスクラブ 東大和

PPA(Power Purchase Agreement)とは…PPA事業者が需要家の敷地などに無償で太陽光発電設備を設置、維持管理をして電気を供給する仕組み。第三者所有モデルとも呼ばれている。

ロンドフィットネスクラブ 東村山(屋根がドーム状)
ZENGOLF RANGE 久米川
ゴルフプラザフォレスト
ロンドフィットネスクラブ 東大和

お客様の事業内容

御社の事業内容をお聞かせください。

中桐氏:弊社は東京都西部で総合スポーツ施設を展開しております。昭和39年に創業して半世紀以上、地域に根差した施設として、お客様の心身の健康づくりに長く寄り添う運営を行っています。施設の建物や導入する機器の品質、スタッフの心身のケアも重視し、質の高いサービスを長く提供し続ける体制にも力を注いでいます。

太陽光発電設備を導入した理由

今回、御社の施設に太陽光発電を導入した理由をお聞かせください。

中桐氏:昨今はエネルギーコストの上昇が著しく、固定費の変動を抑えたい弊社にとって電気や水道の料金の高騰は悩みの種でした。上昇前と比べ、1.3~1.4倍くらいにはなっていたと思います。スポーツクラブの件数はここ5年で2.4倍くらいに増えていますが、赤字経営のクラブも多く、その主な原因がエネルギーコストの上昇だと言われています。スタッフの雇用やサービスの質を維持しながら安定した経営を続けるためには、弊社もさらなるエネルギーコスト削減に取り組む必要がありました。

当初は屋根の形状が複雑などの理由で、導入は難しいとお考えだったそうですね。

中桐氏:ロンドフィットネスクラブ東村山は本施設の屋根がドーム状になっていたこと、ゴルフ施設は屋根の幅が狭く、設置できるパネル数が少ないことがネックでした。他の業者からは、施工できるのはロンドフィットネスクラブ東大和の施設のみとの回答でした。そうなると、設置してもあまり効果がないのではという懸念がありました。

そんな中で弊社をお選びいただいた決め手は何だったのでしょうか?

中桐氏:提案いただいた内容でまず注目したのが、PPAという方式でした。弊社は太陽光発電の初期費用を持ち出さずに設置でき、電気料金も低減できます。お客様はクリーンなエネルギーでフィットネスが楽しめ、AOIさんも発電事業で収益を得られる。誰も損をしない、三方良しのビジネスモデルという点が非常に魅力でした。さらに、他社では設置が難しいとされたドーム屋根への設置も、AOIさんが設計会社と協議を重ね、安全に設置できる方法を見つけてくださったのも大きかったですね。

ロンドフィットネスクラブ 東村山 屋根がドーム状のところに太陽光発電を設置

工事の規模と工期

工事の流れと期間中の弊社の対応についてお聞かせください。

中桐氏:私たちの施設は年中無休で夜間もお客様の出入りがあるので、工事は営業を止めないという条件でお願いしました。そのため、太陽光のパネルの搬入は夜間に行わなければならなかったのですが、AOIさんは周辺の交通にも配慮しながら柔軟に対応してくださいました。来館するお客様に対しても、工事の音や揺れ、ほこりなどに気を配って工事をしていただきました。

ゴルフプラザフォレストのパネル荷揚げ作業は、交通量の少ない夜間に実施。
ゴルフプラザフォレストの太陽光設置作業

節電効果について

PPAを導入してから電気料金の削減効果はどのくらいありましたか?

中桐氏:試算では初年度は約208万円、10年で約2030万円、20年で約3970万円の電気料金の削減を見込んでいます。パネルの設置面積に限りがあったため、導入後すぐに大幅な削減につながるとは言えないものの、長期的に見たら大きな削減になることを目指しています。また、お客様に環境に配慮したエネルギーで施設やサービスをご活用いただき、災害時にも役立てられることで、企業価値を高められたことも大きな効果だと感じています。

電力削減効果予測

御社では太陽光発電の導入を機に、避難所の役割を担える施設づくりに取り組み始めたそうですね。その背景にある思いをお聞かせください。

中桐氏:太陽光発電の設置を機に、施設内に太陽光発電を電源とした非常用コンセントを設けました。阪神大震災時に大手フィットネスジムが物資の配布や設備の開放を行い、被災者を支援したエピソードを参考に、弊社も万が一の時に地域のお役に立てる施設でありたいとの思いから設置しました。今後、東村山の施設はさらに防災力の強化に取り組み、災害時には避難場所として活用できるよう行政とも連携していきたいと考えています。

当社を選んで良かったこと

AOIエネルギーソリューションを選んで良かったことをお聞かせください。

中桐氏:シミュレーションや提案の段階から説明が丁寧で分かりやすく、工事に関してもこちらの状況を理解して最大限対応してくださいました。導入後も何かトラブルがあるとAOIさんのほうが私たちよりも早く気づいて動いてくださるので、本当に助かっています。

お話をする中で印象的だったのは、担当者の方の「PPAは20年間という歳月をかけて一緒に取り組む事業。お互いの信頼関係がなければ成り立たない」という言葉でした。AOIさんも地域やお客様に寄り添う姿勢を大切に事業に取り組んでおられるそうで、弊社が60年以上にわたり多摩地区に密着し、息の長い事業を重視していることに共感し、何とか希望を叶えようと頑張ってくださったそうです。そうした姿勢が対応力の高さにつながっていたと知り、改めてAOIさんを選んで良かったと思いました。

中桐様、この度はインタビューにご協力いただきありがとうございました!